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環境にやさしい発電方法!エコで効率的な技術を紹介

2024年09月01日

現代の私たちの生活に欠かせない電力。

長年、日本では化石燃料による火力発電が主流でしたが、環境にやさしい再生可能エネルギーを使った環境にやさしい発電方法への関心が高まってきています。

今回の記事では、環境にやさしい発電方法について紹介。

各発電方法の基本的な仕組みや、メリット・デメリットを解説いたします。

環境にやさしい発電方法!エコで効率的な技術を紹介

環境にやさしい発電方法が求められる理由とは?

現在の日本における発電は、石炭や石油などの化石燃料による火力発電が全体の7割以上を占めています。

化石燃料による火力発電は効率的で天候に左右されない安定した電力供給が可能な一方で、燃料を海外からの輸入に依存しているため、世界の政局や輸出国の産出量の制限などから燃料の供給が困難になる可能性もあります。

また、化石燃料を燃焼をする際には二酸化炭素(CO2)が発生し、地球温暖化への影響も懸念されます。

カーボンニュートラル宣言

2020年10月に、日本政府は2050年までに「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言しました。

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量から吸収量を差し引き、全体としてゼロとするというものです。

カーボンニュートラルを実現するためには、温室効果ガス発生の原因となる化石燃料による火力発電量を削減することが不可欠です。

注目を集める環境にやさしい4つの発電方法

温室効果ガスの削減や輸入に頼らないエネルギー自給率の向上を目指すために、化石燃料に頼らない新しい発電方法への移行が世界中で求められています。

自然環境から得られる再生可能エネルギーを利用した環境にやさしい発電方法には、太陽光発電、水力発電、地熱発電、風力発電などがあります。

太陽光発電の基本とメリット・デメリット

太陽光発電とは、太陽から受ける光エネルギーを利用した発電方法です。

太陽光発電に使われるソーラーパネルには、n型半導体とp型半導体という2つの半導体の板を張り合わせた太陽電池が複数集められています。

ソーラーパネルに太陽光があたることで、電子(-)がn型半導体へ、正孔(+)がp型半導体へ集まります。

マイナスを帯びたn型半導体とプラスを帯びたp型半導体を接続すると、電気の流れが発生します。

太陽光発電は、最も身近な再生可能エネルギーのひとつで、2022年度の全発電量の9.2%を占めています。

太陽光発電のメリットは?

・太陽光をエネルギー源としているため、燃料調達の必要がない

・発電時に二酸化炭素を排出しない

・仕組みが単純で管理しやすい

・FIT制度(固定価格買取制度)を利用した収益化が可能

太陽光発電のデメリットは?

・天候によって発電量が増減する

・夜は発電できない

・エネルギー密度が低く広大な土地が必要になる

・ソーラーパネルの設置により自然破壊を引き起こすケースがある

水力発電の基本とメリット・デメリット

水力発電とは、落水や流水によって発生する水の位置エネルギーを使って水車を回し、その動力で発電機を回転させて電気を発生させる発電方法です。

水力発電には、河川内に設けたダムで生じる落差を利用して発電するダム式、河川の流量をそのまま利用した流れ込み式などがあります。

水力発電は水資源が豊富なカナダや北欧諸国で人気の高い発電方法ですが、日本でも2022年度の全発電量の7.6%を占めています。

水力発電のメリットは?

・水の持つ位置エネルギーを使う

・二酸化炭素を排出しない

水力発電のデメリットは?

・設置できる場所が限られている

・周辺の生態系や環境に大きな影響を与える可能性がある

地熱発電の基本とメリット・デメリット

地熱発電とは、マグマの持つ熱エネルギーを利用した発電方法です。

地下に浸透した雨水はマグマの熱で熱せられ、高温高圧の蒸気となって地中深い地熱貯留層に溜まっています。

地熱発電では、地熱貯留層まで井戸を掘って高温高圧の蒸気を取り出し、蒸気の力でタービンを回して発電させます。

日本と同じ火山国であるアイスランドでは、地熱発電は全発電量の約3割を占めています。日本では、2022年度の全発電量の3.7%にとどまっています。

地熱発電のメリットは?

・国内で供給できる

・天候を問わず安定して発電できる

地熱発電のデメリットは?

・国立公園や温泉地など設置できる場所が限られている

・地下深く(地下1,000~3,000m)への掘削作業が必要で、綿密な調査が必要

・大規模な施設が必要で導入コストが大きい

・周辺の景観を損ねる

風力発電の基本とメリット・デメリット

風力発電は、風のエネルギーで巨大な風車を回し、風車の回転運動を発電機へ伝えて電気を発生させる発電方法です。

風が強い海辺や高原、洋上などに設置します。

日本における風力発電は、2022年度の全発電量の0.9%を占めています。

風力発電のメリットは?

・発電効率が20〜40%と高い

・一定の強さの風があれば、昼夜関係なくいつでも発電できる

風力発電のデメリットは?

・設置できる場所が限られている

・天候に左右される

・台風や雪、砂塵、塩などの付着によって劣化しやすく、メンテナンスコストが高い

・風車が回転する時に騒音が発生する

まとめ

CO2の排出を抑えるために、化石燃料に頼らない新しい発電技術が世界中で推進されています。

再生可能エネルギーを使い温室効果ガスを発生させない環境にやさしい発電は太陽光発電、水力発電、風力発電、地熱発電などがありますが、現在のところ4つの方法を全て合わせても全発電量の約2割でしかありません。

環境を守りながら安定した電力を供給し続けられるように、企業はもちろん、一般市民も環境にやさしい発電方法についての理解を深めることが大切です。